埼玉で起きた道路陥没事故の映像は、ある意味で衝撃だった。
その後、首都ワシントンで米旅客機と軍ヘリが空中衝突する映像。
あるいはビルや住居が、ことごとく破壊されたガザ地区の映像。
刺激的な、あるいは衝撃的な映像が連日流されるニュース番組。
特に、BSで見ている国際報道では怖い映像が多い。
何だか狂い始めているようで怖いという意味だ。
日本料理に箸休めがあり、フランス料理の途中にグラニテがあるように。
食事の途中で供され、気分転換や口の中をさっぱりさせる氷菓みたいに。
少し、刺激的映像から離れる映画を、うまい具合いに観ることが出来た。
『THE GUILTY/ギルティ』


■ 作品データ
原題/Den skyldige
制作年/2018
制作国/デンマーク
内容時間(字幕版)/89分
ジャンル/ドラマ・サスペンス/ミステリー
■ 解説 本国デンマークのアカデミー賞に当たる第36回ロバート賞で、作品賞ほか最多の7部門を受賞。国際映画祭でも数多くの賞に輝き、世界中を熱狂させた傑作サスペンスドラマ。◆ デンマーク国立映画学校を卒業し、これが長編監督デビューとなる期待の新鋭G・モーラー監督が、卓抜なアイデアで全編息詰まるドラマを構築。物語の主人公となるのは、緊急通報指令室のオペレーターとして働くひとりのベテラン警官。彼のもとには次々と緊急電話がかかってくるものの、カメラが随時追いかけるのは、あくまで主人公の姿のみ。電話越しの音声から相手の側の切迫した状況を把握し、彼が目下進行中の誘拐事件をなんとか無事解決に導こうと悪戦苦闘する姿を、同監督が鮮やかに描き、国内外で絶賛を博した。
キャッチコピーの「全世界が熱狂」はどう見ても言い過ぎだ。
しかし良質なため、2021年にアメリカでリメイクされ、Netflixで配信。
WOWOW のお気に入りに保存していたのを、もういちど見た。
1回目に見た感想は直球で、低予算だなぁ、だ。
全編、緊急通報のオペレーター・ルームが舞台。
主人公と、ほぼあとは全部、電話のやり取りだけ。
テレビの無かった子ども時代、よくラジオドラマを聞いていた。
あの時代のような、想像力だけで戦う充実した時間だ。
映像の刺激、過激な映像がいっさいなく、見るラジオドラマだ。
傲慢な主人公にイラっとはするが、たしかに事件が起き、進行する。
しかも緊迫感は電話越しの声、背後の音、緊迫する「間」の時間。
脚本がしっかり練られていて、ひねりがあり、秀逸な90分、また見る。
ファイト!
この記事へのコメント
HOTCOOL
とし@黒猫
身近ではないので、一歩引いた立ち位置で
見ていますが、下水道陥没事故は、
身近で起きても不思議ではないので、
怖いです。
運転席は30m下へ落下、そこへ泥水が15m、
72歳の高齢、時間、水温を考えて、もはや
「要救助者」ではなくなっていると思います。
ゆうみ
どうしちゃたんだろう?
ヨッシーパパ